2014-10-26

楊喜(ようき)の後しざり

 楊喜(ようき)と聞いてもピンとこないかも知れませんが、かの項羽を討ち取った5人の武将の一人といえば分かるでしょう。楊喜が項羽を追いかけて、最後に項羽の体の一部を手に入れたことは、「史記本紀」の項羽本紀に書かれています。

 ところで、司馬遷の史記が面白いのは単に事実を淡々と書いているのではなく、時には情景が浮かぶような筆ののりに人気があるのだと思います。楊喜が項羽を追いかけたときも、項羽に叱された楊喜は馬もろとも驚いて数里も後しざりしたと書かれています。さすがに実際には数里(1里400m)も後しざりはできないでしょうから、ちょっと筆が乗りすぎた感じがします。もし、その後楊喜が出てこなければある得る話だったかもしれませんが、結局追いついて項羽の体の一部を持っていったのですから、実際にはちょっと驚いて止まった程度なのでしょう。

 本書では、楊端和の甥っ子として楊喜が登場します。息子を二人とも失った楊端和は楊喜に剣技を伝授し、さらに李信の息子の李必に楊喜が武功を立てられるように頼みます。李必は得意の弓術でもって項羽をけん制し、楊喜が項羽を撃つのを助けます。楊端和はその助力に対して礼を言うのですが・・・。詳しい顛末は本書をご覧ください。

テーマ : 歴史・時代小説
ジャンル : 本・雑誌

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浅水伸彦

Author:浅水伸彦
李信の小説を読みたいのになかなか出てこないので、自分で書いてしまいました。

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