2016-09-06

異常高額本に注意(携帯で購入時)

 拙著「李信伝異聞」に限らないですが、新品が定価で売られているにもかかわらず、その数倍以上の値付けをしている中古本があります。
 こんなの買う人は居ないと思っていたのですが、どうやら携帯では定価が表示されないため、気づかずに注文してしまう人も居るらしいです(ネット情報ですが)。特に拙著の場合、巻末に当時の地名と現住所(2014年当時)を対比して載せてあるので、そのあたりの希少性を誇張して書いてあると高額でも納得してしまうのかもしれません。

 ちなみに史書の翻訳本とかれっきとした作家の歴史小説では現住所表記は見かけず、たとえば「臨洮(甘粛)」という書き方です。拙著では”現甘粛省定西(ていせい)市岷(みん)県”と書いています。なぜ本職の人があいまいに書いてあるかと言うと、
 ・なにせ2200年前のことで、必ずしも正確な現在位置が同定されているわけではない
 ・そもそも現住所も行政区画変更でどんどん変わる(合弁、分割、新設、廃止)
 ・洪水や戦火の影響で街の位置が移動する
 まぁだいたいにおいて間違いなさそうというという程度には同定できていると思いますが、万一覆ったり、行政区画変更で情報が古くなると研究者・作家としての名声が傷つく恐れがあるので、あまり詳しく書いてないのだと思います。

 私は傷つくような名声を持って無いので、しかるべき5冊の書物(「書き始めてみたものの」参照)から極力詳しい地名を推察して記載しています。出版後に判明した位置訂正は、「正誤表」に記載しております。

テーマ : 歴史・時代小説
ジャンル : 本・雑誌

2016-09-17

龍帥の翼:博狼沙か博浪沙か

 最近出た「龍帥の翼」を読んで思わずニヤリ。P143に「博狼沙は当時は黄河の南側」という趣旨の注書きがありました。私も校正の段階で気がついてあわてて修正したところなんですよね。

 ところで、私の正誤表では、(誤)博狼沙→(正)博浪沙と修正してありますが、「龍帥の翼」では”博狼沙”と書かれています。
 最初は同じ間違いをしているなと思ったのですが、念のために、ちくま学芸文庫の「漢書」を見てみると、”博狼沙”と書かれていました。史記では”博浪沙”と書いてあって、現在の地図で検索しても”古博浪沙遺址”となっているので、こっちが正しいと思っていたのですが・・・

 んで、「精選 中国地名辞典(塩英哲編訳)」でちゃんと調べたところ、見出し語としては”博浪沙”で、「博狼沙とも作ると」と書いてありました。結局博狼沙でも間違いではないようです。

テーマ : 歴史・時代小説
ジャンル : 本・雑誌

プロフィール

浅水伸彦

Author:浅水伸彦
李信の小説を読みたいのになかなか出てこないので、自分で書いてしまいました。

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