2015-12-07

三代続けて将軍に就くと滅びる

  王離(おうり)は、王翦(おうせん)の孫、王賁(おうほん)の子であり、王氏は三代続けて秦の将軍に就きました。ある人が「父祖が殺した多くの人の恨みを孫が受けるため、三代目の将軍は必ず敗れる」と言います。はたして王離は項羽軍に敗れました。(史記「白起王翦列伝」に記載有り)

 まぁ、これは王氏が敗れた理由を後付したものでしょうが、三代目で敗れたり衰退する例は他にもあります。蒙家も蒙驁(もうごう)、蒙武(もうぶ)、蒙恬(もうてん)と三代続けて将軍に就きましたが、蒙恬は弟もろとも二世皇帝の邪魔者として始末されます。何代目か明記はされていませんが、代々将軍だった項家の項燕(こうえん)将軍が敗れたのもこの法則にのっとったものかもしれません。

 となると、本書では李信将軍の跡継ぎである李必も将軍となりますから、孫が将軍になってしまうと上述の法則で李家が滅びかねません。そこで、李信の孫は無名の李弦(りげん)ということにしてあります。かの有名な李広将軍は李弦の子という設定です。李広の子も孫の李陵(りりょう)も将軍に就いたため、三代続けて将軍になった李陵の代で李家は衰退します。

 ともあれ「三代続けて将軍に就くと滅びる」という実例は結構あるようです。たぶん当時もそういう認識が一般的にあったので、誰が言ったか分からない内容でも史記に記述が残ったのでしょう。

テーマ : 歴史・時代小説
ジャンル : 本・雑誌

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浅水伸彦

Author:浅水伸彦
李信の小説を読みたいのになかなか出てこないので、自分で書いてしまいました。

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